あふれた愛   

天童荒太さんの本にはいつでも辛い事、悲しい事が
たくさん詰まっています。人と同じように生きられなかったり
周囲の人と理解し合えなかったり。過去に様々な傷を負った人物が登場します。
読む度に救いのない暗い気持ちになるんだけど、なぜか手に取ってしまいます。

天童荒太『あふれた愛』
この本に納められている4つの短編にも”傷ついた人々”が何人も登場します。
肝臓に疾患を持つ旦那さん、旦那さんの病気の事と育児とで疲れ果てている奥さん。
過労から不安神経症になり、入院しているサラリーマン。
サラリーマンが出会った幻覚の中で生きている女の子。
精神科で知り合って結婚目前のカップル・・・・。皆大変そうです。

生きていれば多かれ少なかれ傷つくし、嫌な事の方が多いんです。
でも、この本の中にしても、私達が生きている世界にしても生きている人達は
どんなに大変でも生き抜かなければいけない事をちゃんと分かっているんですよね。
だから大変な思いをしても、多くの人は生きる事を止めないんです。
当たり前の事だけど、すごい事なんだと思います。
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by usayamama | 2007-02-13 22:05 | 読書

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